開発ブログ #11 ― Conan Exilesの信仰と神の化身
Robert E Howardが生み出した英雄コナンが、彼の名を冠した小説のシリーズで活躍する舞台。その世界は、善神と悪神とが終わることのない争いを続けているようなお決まりのファンタジー世界ではない。
ハイボリア世界に邪悪が存在することは疑いようがない。計り知れない悪意を持った不敬な古い生き物や悪魔の類いがうろついている。疑わしいのは、善なる神の存在だ。
Conan Exilesでは神々のうち一柱を選んで崇拝し、その好情を求めることができる。ゲームが進むと、他の神々を崇拝することもできるようになる。すべての神々を崇拝してもいいし、まったく崇拝しなくてもいい。早期アクセスでは、ゲームの開始時点で選べる神々はクロム・ミトラ・ヨグ・セトの四柱だ。
このうち一柱をキャラクター作成の際に選ぶ。ミトラ・ヨグ・セトのいずれかを選ぶと、その信仰に適した侍者の基礎知識を持ってゲームを始めることになる。
ミトラはハイボリア時代に最も人気のあった神で、真実と正義の神とされている。だが、熱烈な信者はミトラの教えを広めるために他人を平気で害する。ミトラの信者は、聖像や聖衣、聖なる武器を作ることができる。その中には聖なる不死鳥のしるしが刻まれたものもある。
セトは太古の蛇とも呼ばれ、自身の祭壇で人間を生けにえにする儀式を求める。セトの信者はこの神らしい力を得る。毒への耐性や蛇を矢に変える能力である。
ヨグは空なる居所の主とも呼ばれ、儀式で清めた肉を食べるよう信者に要求する。これは他の人間の肉であり、その見返りとしてヨグは、信者に特別な武器や鎧を与える。
クロムは山頂に座して世界を眺めているが、彼の名を呼ぶ祈りに応えることも、崇拝を受け入れることもない。ゲームの開始時にクロムを選ぶと、侍者としての知識が何も得られない。Conan Exilesの信仰システムに煩わされたくないなら、クロムを選ぶといいだろう。
神々の好情
クロム以外の三柱を信仰すると得られる知識は、君に何らかの利益をもたらす。ゲーム開始直後から、自分の神の祭壇を建設できる。その祭壇を使って信仰具を生産したり有用な生産法を利用したりできる。
三柱の神々から、それぞれ異なった方法で好情が得られる。他のプレイヤーや人間のNPCを殺したあと、その死体に対して自分の信仰具を用いることができる。
「セトの祭儀刀」を使うと敵の体から心臓を切り取ることができる。これを祭壇に持ち帰ると、セトの好情が得られる。「ヨグのオノ」を使って人肉を収穫し、それをヨグの穴であぶると、ヨグの好情が得られる。倒した敵の死体を「ミトラのアンク」で清め、その魂から名残のエッセンスを取り出して祭壇に持ち帰ると、ミトラの好情が得られる。
どの神の祭壇も3段階ある。アップグレードするには好情を数多く集める必要がある。上位段階の神殿を利用するためには、神官としてのランクを上げる必要もある。
段階が上がると追加の生産法をアンロックできる。強力な聖なる武器や特に栄養豊富な食べ物などだ。最高段階の祭壇を手に入れるには大変な努力が必要だ。神の好情を大量に得る必要がある。そこで、他のプレイヤーと手を組みクランを作ることを勧める。そうすれば、全員で協力して好情を集めることができる。
覚えておくべきことがもう一つある。クランの全員が知識ポイントを消費して、それぞれに信仰に関する生産法を学習する必要はない。プレイヤーは信仰アイテムを、クランの他のメンバーのために生産できるからだ。
同じクランのプレイヤーが異なる神を信仰してもいいし、二柱以上の神々の好情を集めることにしても構わない。ただし、神々は嫉妬深いので、自身の祭壇を他の神の祭壇の近くに作ることを許さない。そのため、複数の神々を信仰するときには、それなりに広い入植地の防衛計画を立てる必要があるだろう。
神の化身
信仰の究極の恩恵は、神の化身を召喚できることだ。巨大な化身は神がこの世に顕現したもので、地上にいられる時間は短い。神の化身はConan Exilesで敵を潰滅する究極の武器である。神の化身の破壊力はすさまじく、行く手にある物は何でも破壊する。建物も城塁も壁も、みな無力だ。なお、Conan Exilesに神の化身が登場することを望まないのであれば、化身を無効にするサーバー設定があることを覚えておいて欲しい。
神の化身の威力は猛烈だが、化身の召喚に必要な努力は膨大だ。第3段階の神殿を建てるのも大変だが、それに加えて自分の信仰に適した高位の神官を捕らえて奴隷にする必要もある。これは途方もない大仕事だ。そして、神の化身を1回召喚すると、そのために費やした努力はすべて使い果たされてしまうのだ。
化身を召喚している間、君は敵に攻撃されやすくなる。光の柱が立って簡単に見つけられるようになるからだ。召喚にはそれなりに長い時間がかかるが、その間に君が死ぬとすべての努力は水泡に帰してしまう。十分注意して、友達に近くで守ってもらうべきだ。
召喚が完了すると、君が神の化身を制御する。ミトラの化身は見上げるばかりの青銅の巨人だ。セトの化身は巨大な蛇で、ヨグの化身は奇怪な化け物だ。
神の化身を制御している間は、景色を上から見下ろすことになる。普段と違う光景で新鮮な体験ができるだろう。敵は虫ケラのよう、敵の作った物はゴミのよう。簡単に踏みつぶしたり魔法で吹き飛ばしたりできる。
だが、この驚くべき力に惑わされてはいけない。実際はか弱い人間に過ぎない君の体は召喚陣の中に残っていて、光りの柱がその位置をはっきりと示している。君が死んでしまえば神の化身は即座に消滅する。君の体が無事でも神の化身が活動できる時間は短い。よく準備した上で場所を巧みに選び、あえて敵の近くで召喚すれば、危険に見合う価値があるかもしれない。
Conan Exilesの神々は莫大な犠牲を求めるが、十分な好情を得れば究極の恩恵が手に入るのだ。